- 2023/05/01 掲載
日経平均は3日続伸、8カ月ぶり2万9000円回復 円安追い風
日経平均は約200円高でスタートした後も堅調な推移が続いた。前週末の日銀による金融政策決定会合を経て、ドル/円が136円台後半に上昇し、輸出関連株を中心に支援材料になった。日経平均は一時289円高の2万9145円89銭に上昇した。
市場では「早期の(政策)修正の思惑が遠のき、円高リスクが後退したことで安心感が広がった」(大和アセットマネジメントの堀江晃吾シニア・ストラテジスト)との見方が聞かれた。ただ、買い一巡後は、高値圏での推移が続いて伸び悩んだ。
国内の大型連休中に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えている。市場では0.25%の利上げや、その次の会合での利上げ打ち止めの織り込みがみられるが「政策の自由度を残す可能性もあり、どういうコミュニケーションを取るかわからない中でリスクを積極的に取る感じでもない」(堀江氏)との声が出ていた。
業種別の物色傾向は見えにくいとの受け止めもあった。値上がり率上位には内需株や景気敏感株、ディフェンシブ株などが混在し「企業決算を手掛かりにした物色が所属セクターの動向に影響したようだ」(国内証券のアナリスト)とみられていた。
業種別の値上がり3位の機械は、通期見通しが市場予想を上回ったコマツの上昇が寄与。電気機器は、減益見通しが嫌気されたソニーグループの下げが重しとなった一方、増益予想を好感して買われたNECなどが寄与し、しっかりだった。
TOPIXは1%高の2078.06ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比1%高の1069.27ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は3兆1184億1700万円だった。東証33業種では、値上がりは陸運や空運、機械など30業種で、値下がりは海運や金属製品、ガラス・土石製品の3業種だった。
トヨタ自動車がしっかり。ソフトバンクグループは堅調だった。米社買収が伝わったアステラス製薬は年初来高値を更新した。一方、エムスリーは年初来安値を更新。村田製作所は軟調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1355銘柄(73%)、値下がりは417銘柄(22%)、変わらずは63銘柄(3%)だった。
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