- 2023/05/01 掲載
JPモルガン、サブウェイ買い手候補にデットファイナンス提案=関係者
サブウェイが身売り検討を表明したのは今年2月。それ以降、金利上昇や景気減速懸念を背景に、PE企業にとってディールに動くための借り入れのコストや、借り入れ自体の難易度が増大。そのため高い買収額を提示しにくくなっている。
今のところサブウェイの想定買収額は85億―100億ドルだが、JPモルガンにはこのデットファイナンスを利用してもらうことで、たとえ買収額が100億ドルを超えても買い手候補の資金的な余裕を証明できるとの期待がある。
関係者の話では、デットファイナンスの中身はローンと債券の組み合わせ。ただ買い手側の資金手当てにとってこれはつなぎ的な役割になるかもしれない。なぜならサブウェイを買おうとしているPE各社にとって、いわゆる事業証券化(WBS)を通じた取引の方が費用は安くなるからだ。
WBSに基づく資金調達は、格付け会社による店舗ごとの精査が必要で、それは1年以上も時間がかかる。そこで買い手側は、今回のJPモルガンのデットファイナンスか自前で用意した別の資金調達の枠組みで、とりあえずサブウェイを買収し、その後WBSを通じた調達に切り替える道筋になるという。
先週行われたサブウェイの買い手選定に向けた第2次入札には、10余りのPE会社が参加した。関係者によると、サブウェイは現在、最終入札に進めるグループを絞り込んでいる段階。入札にはベイン・キャピタル、TPG、アドベント・インターナショナル、TDRキャピタル、ゴールドマン・サックス傘下の買収専門会社、ロアーク・キャピタルなどが名を連ねている。
サブウェイは近く、最終入札での買収案提示を前に買い手候補同士の連携を認める方針で、ベインとTPG、アドベントが既に協力に向けた話し合いに入った、と複数の関係者が語った。
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