- 2023/05/02 掲載
ユーロ圏の銀行、与信厳格化 融資需要も減少=ECB
利上げが経済に打撃を与えていることが改めて浮き彫りになった。4日のECB理事会で利上げ幅を小幅にする根拠が増したとみられている。
第1・四半期に企業の融資需要が減少したと回答したユーロ圏の銀行は差し引き38%で、2008─09年の世界的な金融危機以降で最多。
ECBによると「金融政策が引き締められ、金利全般の水準が融資需要減少の主因になったとの報告があった」。
また、銀行も与信を厳格化しており、差し引きで27%の銀行が融資基準を厳格化したと答えた。これは2011年のユーロ圏債務危機以降で最多だった昨年第4・四半期に匹敵する水準。
3月の企業向け融資は前年比5.2%増に鈍化した。
住宅ローンの需要も一段と減少し、差し引きで72%の銀行が減少を報告した。家計部門が不動産市場の見通しに悲観的になっていることが背景だ。
消費者信用など他の家計向け融資の需要も小幅に減少した。
ECBは「金利上昇、住宅市場の見通し悪化、消費者信頼感の冷え込み、耐久消費財への支出減少が、家計向けの融資需要にマイナスに寄与した」と指摘した。
3月の家計向け融資は前年比3.2%増から2.9%増に鈍化した。
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