カナダ4月雇用者数、8カ月連続増　予想上回る伸び

［オタワ　５日　ロイター］ - カナダ統計局が５日発表した４月の雇用者数は前月比４万１４００人増と８カ月連続で伸び、増加幅はロイターがまとめた市場予想の２万人を大幅に上回った。

失業率は５．０％と、５カ月連続で記録的な低水準にとどまった。予想は５．１％だった。

景気減速の兆しが出ているものの、労働市場の回復が続いていることを示した。

４月の雇用増加はパートタイムが寄与し、４万７６００人の純増。一方、フルタイムは６２００人の純減だった。統計局によると、パートタイムの増加幅は２０２２年１０月以来、６カ月ぶりの大きさ。

ＣＩＢＣキャピタルマーケッツのシニアエコノミスト、アンドリュー・グランサム氏は「雇用増はかなり小さな範囲で、パートタイムがけん引したとはいえ、経済成長の減速の兆候を考えると労働市場は予想していたよりも明らかに強く、引き締まっている」との見方を示した。

統計局は先週、今年３月の国内総生産（ＧＤＰ）が前月より０．１％減り、２３年第１・四半期のＧＤＰ成長率が年率換算で２．５％になるとの見込みを示した。

カナダ銀行（ＢＯＣ、中央銀行）は過去の利上げの影響により、第２―第４・四半期のＧＤＰはそれぞれ小幅なプラス成長にとどまると予想している。

４月のサービス分野は３万５２００人増え、卸売業と小売業、運輸、倉庫業の伸びがけん引した。財（モノ）分野は６３００人増え、建設業の増加が大部分を占めた。