- 2023/05/06 掲載
NY市場サマリー(5日)株反発、ドル指数下落 利回り上昇
<為替> ドルは対ユーロで下げに転じたものの、対円では強さを維持した。
米労働省が朝方発表した4月の雇用統計で、非農業部門雇用者数が25万3000人増と、エコノミスト予想(18万人増)を大幅に上回ったほか、失業率は53年ぶりの低水準となる3.4%に改善。ただ、3月の非農業部門雇用者数は23万6000人増から16万5000人増に下方改定された。
市場では連邦準備理事会(FRB)は下半期に利下げに転じるとの見方が織り込まれているが、減速してはいるものの経済に力強さは残っているため、今のところドルに対する過度な弱気姿勢は控えられている。セレブリアコフ氏は「経済指標でより明確な方向性が示されるまで、大きな勢いが出るのは難しい」としている。
主要6通貨に対するドル指数は一時101.77まで上昇したものの、その後は下落に転じ、終盤の取引では0.13%安の101.19。
ユーロ/ドルは一時1.0967ドルまで下落したものの、その後は0.11%高の1.1026ドル。
ドル/円は0.40%高の134.79円。
ユーロ/英ポンドは87.11ペンスと、昨年12月20日以来の安値を付けた。
来週は米国の消費者物価指数(CPI)の発表が注目されている。
<債券> 米債利回りが上昇した。堅調な米雇用統計を受けた。
2年債利回りは19.7ベーシスポイント(bp)上昇の3.924%。10年債利回りは9.6bp上昇の3.448%。30年債利回りは4.1bp上昇の3.763%。
米労働省が5日発表した4月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は25万3000人増加で、エコノミストの予想(18万人増)を大幅に上回った。失業率は53年ぶりの低水準となる3.4%に改善した。労働市場が強さを維持していることが示され、米連邦準備理事会(FRB)は当面、利上げを継続する可能性がある。
2・10年債の利回り格差はマイナス47.9bpとなった。
1カ月物財務省短期証券利回りは序盤に5.739%と過去最高水準を付けたが、終盤は29.2bp低下の5.447%。2カ月物と3カ月物の利回りも低下した。
<株式> ダウ工業株30種の上昇率が1月6日以降で最大となった。好決算を背景にアップルの株価が4%超上昇したほか、米雇用統計によって堅調な労働市場が示されたことを受けた。
米地銀の株価回復も追い風となった。中堅銀行ファースト・リパブリック銀行の破綻をきっかけに急落していたが、売られ過ぎとの見方が広がり、パックウエスト・バンコープは81.7%、ウエスタン・アライアンス・バンコープは49.2%それぞれ上昇した。KBW地域銀行指数は4.7%高となった。
アップルは4.7%上昇。昨年11月以降で最大の上昇率を記録した。アップルが4日発表した第2・四半期(1─3月)決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。経済の先行き不透明感や家電業界の不振にもかかわらずiPhoneの販売が増加したほか、インドなど比較的新しい市場で売り上げが好調だった。
アップルの株価上昇は主要3株価指数全てにプラス寄与した。
米労働省が5日発表した4月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は25万3000人増加で、エコノミストの予想(18万人増)を大幅に上回った。失業率は53年ぶりの低水準となる3.4%に改善した。労働市場が強さを維持していることが示され、米連邦準備理事会(FRB)は当面、利上げを継続する可能性がある。
投資家の不安心理の度合いを示すボラティリティー・インデックス(VIX)は3月16日以来となる大幅低下を記録した。
週間ではダウとS&P総合500種が下落した一方、ナスダック総合は辛うじてプラスを維持した。
アップルが他のハイテク株の上昇を牽引。S&P主要11セクター全てが上昇した。
<金先物> 予想を上回る内容の米雇用統計の発表を受けて米早期利下げ観測が後退する中、4日ぶりに反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比30.90ドル(1.50%)安の1オンス=2024.80ドル。
相場は一時2007ドル近辺まで下落した。
一方週間では、米連邦債務上限問題や銀行不安を背景とした米長期金利の低下やドル安が追い風となり、25.70ドル(1.29%)高となった。
外国為替市場では雇用統計発表直後にドル高・ユーロ安が進行。ドル建てで取引される金の割高感に伴う売りの流れがいったん強まったが、ドルが再び軟化するにつれ下落幅を一部縮小した。
<米原油先物> 米株高を背景とした買いが入り、5営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比2.78ドル(4.05%)高の1バレル=71.34ドルだった。週間ベースでは7.09%の下落。7月物は前日比2.76ドル高の71.27ドルだった。
相場は前日、3月下旬以来約1カ月半ぶりの安値まで下落。前日までの4日間で9%超下落した後を受け、この日は安値拾いの買いが入り、終日プラス圏で堅調に推移した。
米労働省が朝方発表した4月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月から25万3000人増と市場予想を上回り、伸びは前月から拡大した。これを受け、景気先行き懸念が幾分緩和され、米株式相場が大幅上伸。投資家のリスク回避姿勢が後退し、株式と並びリスク資産である原油にも買いが入った。外国為替市場では朝方から午前にかけて進行していたドル買い・ユーロ売りが一服し、対ユーロでドルが軟調に推移していることもドル建て商品の割高感を後退させた。
市場では、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が6月に開く会合で追加減産を決定する可能性があるとの予想が相場を下支えたとの見方もあった。
ドル/円 NY終値 134.83/134.86
始値 134.21
高値 135.12
安値 134.18
ユーロ/ドル NY終値 1.1017/1.1021
始値 1.1025
高値 1.1036
安値 1.0968
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 97*24.50 3.7500%
前営業日終値 98*08.00 3.7220%
10年債(指標銘柄) 17時05分 100*17.00 3.4351%
前営業日終値 101*07.00 3.3520%
5年債(指標銘柄) 17時05分 100*13.00 3.4104%
前営業日終値 101*00.75 3.2760%
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*29.38 3.9181%
前営業日終値 100*09.00 3.7270%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 33674.38 +546.64 +1.65
前営業日終値 33127.74
ナスダック総合 12235.41 +269.02 +2.25
前営業日終値 11966.40
S&P総合500種 4136.25 +75.03 +1.85
前営業日終値 4061.22
COMEX金 6月限 2024.8 ‐30.9
前営業日終値 2055.7
COMEX銀 7月限 2593.0 ‐29.7
前営業日終値 2622.7
北海ブレント 7月限 75.30 +2.80
前営業日終値 72.50
米WTI先物 6月限 71.34 +2.78
前営業日終値 68.56
CRB商品指数 261.6041 +4.7956
前営業日終値 256.8085
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