独アディダス第1四半期は予想上回る、株価上昇　中国で改善兆し

[ロンドン ５日 ロイター] - スポーツ用品大手の独アディダスが５日発表した第１・四半期決算は、業績が予想を上回った。中国市場の改善を指摘した一方、今年は困難な１年になる可能性にも言及した。

ラッパーでファッションデザイナーのカニエ・ウェスト氏との協業解消の影響で、第１・四半期は北米、大中華圏などで約４億ユーロ（４億４０００万ドル）の減収となった。

総売上高は１％減の５２億７４００万ユーロだったが、予想の４％減ほど悪化しなかった。営業利益は６０００万ユーロで、アナリスト予想の１５００万ユーロを上回った。決算を受け株価は８％上昇し、昨年８月以来の高値を付けた。

ビョルン・ガルデン最高経営責任者（ＣＥＯ）は、大中華圏の売上高は９％減少したものの業績改善の兆しが見られると述べた。

また、今年の業績見通しは維持。ウェスト氏との協業解消で、先に７億ユーロの営業損失を警告していた。特に北米での影響が大きく、第１・四半期の売上高は為替の影響を除き前年比２０％減少した。

アディダスの株式を保有するキルター・チェビオットの株式調査アナリストは「中国は回復しつつあり、在庫はなお過剰だが、少なくとも前四半期比では減少している」と述べた。