- 2023/05/08 掲載
欧州航空各社、夏の予約好調 人手不足とストで空港混乱の懸念も
IAGが5日発表した第1・四半期決算は特殊要因を除く営業損益が900万ユーロの黒字で、アナリスト予想平均の1億7900万ユーロの赤字に対して黒字を確保した。需要の好調と燃料価格の下落が利益を押し上げた。
今年通年の利益予想も上方修正し、2月発表の予想レンジ18億─23億ユーロの上限を超えるとの見通しを示した。2月に示した利益予想の上限は前年比90%増だった。
一方でルイス・ガジェゴ最高経営責任者(CEO)は、ロンドン・ヒースロー空港の旅客処理能力と、フランスの航空管制官によるストライキの可能性について懸念を示し、人手不足とストによって主要航空で混乱が生じる恐れがあると警告した。
エールフランスKLMの第1・四半期決算は、航空券の売上高が前年同期比42%増の63億3000万ユーロとなった。ただ営業損益は3億0600万ユーロの損失と、赤字幅が市場予想の2億9400万ユーロを上回った。
今年の輸送旅客数について同社は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の95%の水準を見込んでいる。これまでは95─100%と予想していた。
独航空大手ルフトハンザ、英格安航空会社(LCC)のイージージェットとライアンエアも夏の予約が堅調で、高インフレと景気の先行き不透明感にもかかわらず消費者が旅行への支出を優先していることがうかがえる。
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