- 2023/05/08 掲載
欧州の最上位持続可能ファンド、規制混乱で資金流入最少に=報告
欧州連合(EU)の「サステナブルファイナンス開示規則(SFDR)」はネットゼロ経済に向けた規制として2021年に発効。持続可能性への取り組みを巡る資産運用会社の誤解を招くような主張に対処することを目的としている。
しかし、多くの運用会社は何が「持続可能な投資」に該当するのかが分からず、その混乱から各社は下位のカテゴリーにファンドを格下げしていた。
モーニングスターは報告書で、第9条という最上位に分類されたファンドには1─3月に40億ユーロ(44億2000万ドル)の資金が流入したとし、SFDR発効以来最も少ない水準になったと明らかにした。
一方、ESG(環境・社会・企業統治)に配慮したファンドへの幅広い需要が回復する中、下位の第8条に分類されたファンドは、前四半期の2倍となる250億ユーロ以上の新規資金を集めたという。
ただ、モーニングスターは、持続可能な投資に関する最低要件は設けないとする欧州委員会の4月の声明を受け、最終的には運用会社が再び第9条分類の下でファンドを販売するようになるとの見通しを示した。
モーニングスターによると、第1・四半期の第8条と第9条の総資産は4兆9000億ユーロに達し、市場シェアは最高の57%を記録した。
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