- 2023/05/08 掲載
スタンチャートCEO、米経済「極めて強い」 大不況予想せず
ウィンターズ氏は米国経済が「極めて強い」と指摘。「高インフレの問題があり、経済が減速するまで金利は高止まり、あるいはさらに上昇する可能性がある。それで大不況になるか、と聞かれれば、その可能性は低いと思う。マイナス成長になる可能性はあるだろう」と述べた。
米国で地銀3行が破綻したが、与信は厳しくしていないと説明。「世界的に不安が広がる中でも、当行の預金は純流入で、資本は非常に強く流動性もかなり潤沢」と述べた。ただ規制の動向は注視する必要があるとした。
中央銀行については「支払い能力のある銀行、健全な銀行が流動性にアクセスできるようにする必要がある」とし、米連邦準備理事会(FRB)は「嵐の中の目」で良い仕事をしなかったと指摘。今回の銀行危機への対応は完璧で危機を効果的に食い止めることができたが「困難な状況にある銀行」に前もって流動性を提供するのが理想的だと述べた。
CEOは「米国やスイスの銀行セクターの問題が世界の経済活動に波及することをさほど心配していない」と述べ、「湾岸諸国については非常に楽観的だ」とした。
スタンチャートを巡ってはアラブ首長国連邦(UAE)最大手の銀行ファースト・アブダビ銀行が今年一時、買収を検討したとされる。
湾岸諸国の他の金融機関から「狙われた」場合、同行の筆頭株主が支えるかと問われたウィンターズ氏は「われわれは成長し続け、単独で存続する上で必要な能力と資源を全て持っている」とした上で「もし誰かが、どうすればわれわれをより良くできるか話をしたいのなら、いつでも応じる。株主に対してそのような責任を負っている一方、自力でできると確信している」と述べた。
金利に関する最悪のシナリオの質問には「分からない。現段階、そして当面は」5.25%を重視しているとした。
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