米ＫＫＲ、第1四半期は26％減益　資産売却急減も市場予想上回る

[ニューヨーク ８日 ロイター] - 米プライベートエクイティ（ＰＥ）大手ＫＫＲ が８日発表した２０２３年第１・四半期の決算は、税引き後の分配可能利益が前年同期比２６％減少した。資産売却の急減や取引手数料の減少が背景。

株主配当に充てる資金を示す分配可能利益（税引き後）は７億１９３０万ドル。前年同期は９億７４００万ドルだった。税引後の１株当たり分配可能利益は０．８１ドルで、リフィニティブがまとめた市場予想平均の０．７４ドルは上回った。

資産売却益は７０％減の１億７２７０万ドル。資本市場部門の取引手数料は６０％以上減の１億０２００万ドルにとどまった。

インフレや金利上昇、地政学的緊張、金融市場の大きな変動が重しとなり、同社のようなプライベートエクイティ企業にとって資産の売却が一段と困難になった。

ＰＥのポートフォリオは２％増、オポチュニスティック・リアルエステート・ファンドは３％減、レバレッジ・クレジット・ファンドは４％増となった。

一般会計原則（ＧＡＡＰ）に基づく純利益は３億２２７０万ドル。保険事業と資産運用事業からの収益が貢献した。前年同期は約１０００万ドルの純損失だった。

１株当たりの配当は０．１６５ドルだった。