- 2023/05/09 掲載
洗顔後は紙でお手入れ=新たな生活習慣浸透で―大手も参入
洗顔後にタオルを使わず専用の使い捨てペーパーで拭き取って手入れをする新たな生活習慣が、若い女性中心に浸透している。新型コロナウイルスによる衛生意識の高まりを受けタオルの雑菌を嫌ったり、マスク着用による肌のこすれに対処したりすることが背景にある。大手メーカーの参入も相次いでおり、今後の市場拡大が期待されている。
王子ネピア(東京)は3月、高価格ティッシュで知られる「鼻セレブ」からパルプ100%の洗顔専用ペーパーを発売した。タオルの代わりに鼻セレブのティッシュで顔を拭いているという使用者の声などを受けて製品化。「肌を大切にするケアが重視されている」(同社)中で、水にぬれた際の破れにくさや、水分吸収力の高さをアピールしている。
化粧品口コミサイト「アットコスメ」を運営するアイスタイルの東京・原宿の店舗で扱う使い捨て洗顔用ペーパーの3月の売り上げ個数は、前年同月比で約5倍に拡大した。他の製品群より伸びが大きく、「美容意識の高い人だけにとどまらず、(洗濯量が減る効果など)楽をしたい人にも使いやすい商品だ」(原田彩子アットコスメリサーチプランナー)と分析している。
ユニ・チャームが昨年7月に女性を対象に実施した調査によると、18~24歳の若年層の約4割がタオル以外で洗顔後の拭き取りを行っていると回答。ペーパータオルで代用している例もあったといい、新しい習慣の定着を狙い、同社は肌への摩擦を抑えた使い切りの顔用タオルを4月に発売した。
使い方は顔拭きだけではない。使用済みペーパーで、洗髪後の拭き取りや洗面台の掃除を行う「二度使い」も口コミに投稿され、実用的だ。アイスタイルは「使うことで楽になることはもちろん、リサイクル素材を採用するなど環境配慮を両立できる製品が勝つのではないか」と話している。
【時事通信社】 〔写真説明〕大手メーカーも参入した洗顔後の拭き取りペーパー 〔写真説明〕アイスタイルの店舗「アットコスメトーキョー」で売れている洗顔後の拭き取りペーパー=4月25日、東京都渋谷区
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