- 2023/05/10 掲載
トヨタ、今期営業益は初の3兆円 販売増や原価低減で過去最高に
[東京 10日 ロイター] - トヨタ自動車は10日、2024年3月期(今期)の連結業績予想(国際会計基準)について、営業利益が前期比10.1%増の3兆円になる見通しと発表した。半導体需給改善に伴う販売増加や原価低減が寄与する。達成すれば日本企業として初の3兆円乗せで、2年ぶりに過去最高を更新する。
会社予想は、IBESがまとめたアナリスト23人の予想平均3兆0220億円とほぼ同水準となっている。
佐藤恒治社長は就任後初となる決算会見の冒頭で、子会社のダイハツ工業による衝突試験不正問題について「不正が起きてしまう環境を変えることが重要。グループで再発防止に取り組む」と述べ、当該車両の安全性に問題がないことを確認できたとしてトヨタブランドのマレーシア、メキシコ、エクアドル向け車両は出荷を再開したことを明らかにした。
23年3月期の営業利益は2兆7250億円と前の期に比べ9.0%減だったが、佐藤社長は「実力的には前の期を上回った」と指摘。半導体供給問題は「改善の兆しが見えている」と説明した。
さらに「魅力度の高い車をつくるという基本的な経営をしっかりしていくことで為替変動や資材高騰への耐性を強める」とし、「どこか特定の地域に特化するのではなく、グローバルに収益を安定確保できるような事業基盤をつくることが大切だ」とした。
今期の日野自動車とダイハツを含むグループ全体の世界小売販売計画は1138万台、トヨタ単体(トヨタ車とレクサス車のみ)の世界生産計画は10.6%増の1010万台とした。
今期業績予想の前提となる為替レートは1ドル=125円(前期は135円)、1ユーロ=135円(同141円)に設定した。
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