- 2023/05/10 掲載
トヨタに株主提案、欧州の年金基金など 気候変動の渉外活動巡り
ロイターが閲覧した株主提案書によると、提出したのはデンマークの年金基金アカデミカーペンション、ノルウェーのストアブランド・アセット・マネジメント、オランダのAPGアセットマネジメントの3社。気候変動に関して各国政府に行っている渉外活動の成果を評価し、報告書を毎年開示する規定を会社の定款に追加するよう求めている。
具体的には、気候変動が同社にもたらすリスクを渉外活動がどのように軽減できるのか、パリ協定の温暖化対策目標にどう寄与するのかなどについて開示を強化するよう要請。情報開示を充実することで、渉外活動に対する批判や反発など、レピュテーションリスク(企業に対するマイナス評価)の軽減につながると主張している。
アカデミカーは2021年に初めて株主提案を提出しようとしたが、トヨタが渉外活動の見直しを約束したことから取り下げた。22年は提出期限に遅れたため受け入れられなかった。
トヨタは10日に開いた取締役会で、今回届いた株主提案に反対することを決めた。2050年にカーボンニュートラルを達成するとした目標に向けて取り組みを進め、年次報告書も21年から作成しているとしている。
アカデミカ―など3社は提案書の中で、トヨタがこれまでに年次報告書を2回公表したことは承知しているとした上で、いずれも「投資家の期待に届いてない」と訴えている。
関連コンテンツ
関連コンテンツ
PR
PR
PR