ＴｉｋＴｏｋ、米ネット販売事業延期の報道を否定

［１０日　ロイター］ - 中国系動画共有アプリ「ＴｉｋＴｏｋ（ティックトック）」は１０日、米国でのショッピングプラットフォームの立ち上げを今春の序盤から６月に延期したとの米紙ウォール・ストリート・ジャーナル（ＷＳＪ）の報道を否定した。

ＷＳＪは匿名の関係者の話として、ＴｉｋＴｏｋの親会社である字節跳動（バイトダンス）が、同プラットフォームの米国での将来を巡る懸念の拡大を理由に延期を決めたと伝えた。

ＴｉｋＴｏｋの広報担当者はロイターへの電子メールで、ネット販売事業の立ち上げは延期されていないと強調。「当社は試験を行い学習する戦略に全力で取り組んでおり、当社のネット販売への関心が高まり続ける中、より多くの出店者を招いて米国での試験を拡大していきたい」と表明した。

３月時点で米国のＴｉｋＴｏｋの月間アクティブユーザーは１億５０００万人と、２０２０年の１億人から増えた。ただＴｉｋＴｏｋはユーザーデータが中国政府の手に渡るのではないかとの懸念から、多くの議員が利用禁止を求めるなど、米政界からの圧力に直面している。