ＳＶＢファイナンシャル、ＦＤＩＣの還付金管理阻止を裁判所に要請

[ニューヨーク １１日 ロイター] - 経営破綻した金融持ち株会社ＳＶＢファイナンシャルは１１日、傘下シリコンバレー銀行の破綻時に米連邦預金保険公社（ＦＤＩＣ）が引き受けた１０００万ドル相当の税還付金小切手について、同社に属しているとして裁判所に管理停止を命じるよう申し立てた。

ＦＤＩＣは当初、破産裁判所に対し、税還付金小切手がシリコンバレー銀とＳＶＢファイナンシャルのどちらに属するかを判断する間、全ての還付金を預け入れるエスクロー（第三者預託）口座を設けるよう要請していた。

ＳＶＢファイナンシャルは１１日の裁判所資料で、ＦＤＩＣが裁判所の命令を待たずに１０００万ドルの小切手を没収し、今後受け取る予定の２億１９００万ドルの還付金についても管理権を主張したと説明。

その上で、ＦＤＩＣに財産権への干渉停止を命じるよう裁判所に要請した。

ＦＤＩＣは３月１０日にシリコンバレー銀を管理下に置いた。これに伴いＳＶＢファイナンシャルが同銀の口座に預け入れていた約２０億ドルも没収した。

ＦＤＩＣはシリコンバレー銀破綻にかかったコストのうちＳＶＢファイナンシャルの負担分を決めるまでは同資産の管理権があるとしてきた。１１日にはシリコンバレー銀とシグネチャー銀行の破綻時の預金全額保護に１６０億ドルかかったとの試算を示した。