ステランティス、カナダの工場建設を中断　追加支援で政府と協議

[オタワ １５日 ロイター] - 米欧系自動車メーカーのステランティスは、カナダで進めている５０億カナダドル（約３７億ドル）超規模の電気自動車（ＥＶ）用バッテリー工場の建設を中断したと明らかにした。同工場への支援について連邦政府と協議している。

ステランティスの広報担当者は「ウィンザー工場でのバッテリーモジュール生産に関連する全ての工事を直ちに停止した」と述べた。バッテリーセル生産に関連する一部の工事は継続するという。

ステランティスは、連邦政府が昨年の合意事項を履行していないと主張している。

カナダ政府は１カ月前に独フォルクスワーゲンの北米バッテリー工場の建設を誘致するため、２０３２年まで最大１３２億カナダドルの税控除を適用すると発表している。

連邦政府は、ステランティスの経営陣と協議をしており、問題を解決できるとしている。フリーランド財務相は「取引成立に自信を持っている。ただ、連邦政府の財源は無限ではないことも指摘しておきたい」と説明し、オンタリオ州政府も「公平な負担」をしなければならないと述べた。