欧州が不動産・債務危機に陥る危険ない＝欧州委員

［ブリュッセル　１５日　ロイター］ - 欧州連合（ＥＵ）のジェンティローニ欧州委員（経済政策担当）は１５日、欧州中央銀行（ＥＣＢ）の急速な利上げで加盟国の借り入れコストは上昇しているが、欧州が不動産危機や債務危機に陥る危険はないとの認識を示した。ユーロ圏財務相会合を控えた記者会見での発言。

ジェンティローニ氏は「住宅部門の問題は国によって異なり、住宅ローン制度の性質がインフレとどの程度連動するか、あるいは連動しないのかといった要因に左右される」と指摘。「いくつかの国は困難に直面すると予想されているが、この観点から全体としては欧州が危機に陥ることはないと考えており、債務管理の面で欧州が本当に苦境に立たされているとは思わない」と述べた。

また「確かに金利のせいで債務コストは上昇しているが、あくまでも限定的で、しかも完全に管理可能だ」と強調した。