ユーロ圏の銀行、金利上昇の恩恵予想より小さい可能性＝ＥＣＢ副総裁

[フランクフルト １７日 ロイター] - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）のデギンドス副総裁は１７日、ユーロ圏の銀行について、金利上昇から受ける恩恵がこれまで考えられていたよりも小さく、資金調達コスト上昇や資産の質悪化によって収益が圧迫される可能性があるとの見解を示した。

講演で「金利上昇は銀行の純金利収入を押し上げるが、融資の伸び鈍化やイールドカーブの反転を踏まえると、その恩恵はこれまでの予想よりもやや小さくなる可能性がある」と述べた。

商業用不動産ローンの見通しについても、バリュエーションが低下していることから懸念が高まっているとしたほか、シャドーバンク（影の銀行）の脆弱性が高まれば、ユーロ圏の銀行にも影響が波及する可能性があると指摘した。