- 2023/05/19 掲載
米インフレ高すぎる、利上げ累積効果まだ=ジェファーソンFRB理事
ジェファーソン理事は、ラエル・ブレイナード氏が国家経済会議(NEC)委員長に就任したことで空席になっているFRB副議長に指名されている。
全米保険監督官協会(NAIC)向けの講演原稿で「インフレはなお高すぎ、いくつかの指標では進展が鈍化している。エネルギーと食品以外では、インフレの進展は依然として課題になっている」とし、特にサービス業では著しい低下の兆候は見られていないと述べた。
同時に、経済は今年に入ってから「かなり減速している」とも指摘。米経済はリセッション(景気後退)に陥らないと自身は予測しているとしながらも、時間の経過とともに雇用の伸びが鈍化し、失業率が上昇する可能性があると警告した。
その上で、FRBのこれまでの利上げの遅行効果のほか、このところの銀行業界のストレスによる「下振れリスク」もあると指摘。6月13─14日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きと追加利上げのどちらを自身が支持するかについては明らかにしなかったものの、同FOMCまでに発表される雇用や物価のデータを踏まえ検討すると述べた。
金融政策の効果が出るには時間がかかるということは歴史で示されているとし、需要に対する金融政策の効果が十分に得られるには1年という期間は十分ではないと指摘。最近の銀行業界のストレスを受けた貸出条件の引き締まりは「小幅」でしかなかったことを示す証拠が今のところは出ているとしながらも、これが家計消費や企業支出に及ぼす影響の予測は難しいとし、「家計消費と企業投資への影響の大きさにはかなりの不確実性があり、これにより経済見通しの予測が複雑になっている」と述べた。
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