ユーロ圏融資、4月も鈍化　利上げが影響

［フランクフルト　３０日　ロイター］ - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）が３０日発表した４月のユーロ圏の企業向け融資は前年比４．６％増で、３月の５．２％増から伸びが減速した。家計向け融資も２．５％増と３月の２．９％増に届かなかった。

ユーロ圏の融資は昨年秋以来伸びの減速が続いている。景気減速や過去に例のないペースでの利上げが影響しており、この傾向は今後数カ月続くとみられている。

４月は家計向け融資が２０億ユーロにとどまり、企業向けは２０億ユーロのマイナスだった。

ＩＮＧのエコノミスト、バート・コリジン氏は４月の統計について、年内のさえない景気見通しが強まり、今後の欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会でハト派に支援材料になるとの見方を示した。

マネーサプライＭ３の前年比伸び率は１．９％。３月は２．５％、ロイター調査の予想は２．１％だった。