［３１日　ロイター］ - 米新興電気自動車（ＥＶ）メーカー、ルーシッド・グループは３１日、増資により約３０億ドルを調達すると発表した。全体の３分の２近くをサウジアラビア政府系ファンドのパブリック・インベストメント・ファンド（ＰＩＦ）が引き受ける。

ルーシッドによると、同社株の６０％余りを保有するＰＩＦが私募により２億６５７０万株を約１８億ドルで引き受けることに合意した。１株当たりの引き受け価格は約６．８０ドルで、３１日の終値７．７６ドルを下回る。残りは普通株１億７３５０万株を公募で売却して調達する。

ルーシッドは他のＥＶメーカー同様、景気後退の懸念やテスラの仕掛けた価格競争に見舞われる中で赤字の拡大や資金繰りの悪化に苦しんでおり、今回の調達は重要な意味を持つ。

ルーシッドは第１・四半期末時点の現金および現金等価物が前期の１７億４０００万ドルから９億ドルに減少した。ただシェリー・ハウス最高財務責任者（ＣＦＯ）は、流動性の総額は４１億ドルほどあり、少なくとも来年第２・四半期までの資金を十分に賄えると述べている。