- 2023/06/01 掲載
中国で仏教寺院やスポーツくじの関連銘柄急騰、景気低迷反映
中国では今年、寺院を訪れる観光客が昨年の4倍以上に急増。くじの販売も4月に10年ぶりの高水準を記録した。
一方、若年層の失業率は20.4%と過去最悪を更新。ゼロコロナ政策の解除後にいったん回復した景気は失速しており、経済の先行き不透明感は増している。
投資家はこうした対照的なデータに着目して関連銘柄に買いを入れている。
中国四大仏教名山に数えられる峨眉山と九華山で観光事業を展開する峨眉山旅遊と安徽九華山旅遊発展は、2日連続で株価が10%上昇しストップ高を記録。
スポーツくじを運営する中体産業集団も2日連続で10%急騰した。
天泉投資(北京)のアナリストは「株価急騰の背景には今年のマクロ経済の大きな変化がある。若者の失業増加だ。卒業シーズンが近づく中、若年層の失業率改善は見込めない。一方で、夏季休暇の到来で若者の旅行は増えるだろう」と指摘した。
こうした一部のセクターの急騰は、市場全体の動きとは対照的だ。同国の主要株価指数は予想を下回る経済指標や地政学的な緊張を受けて年初から1%下落。個人投資家の資金は債券や預金など相対的に安全な資産に流入している。
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