- 2023/06/14 掲載
米穀物商社ブンゲ、グレンコア傘下の同業バイテラを82億ドルで買収
国際的な農業セクターにおける合併・買収(M&A)としては過去最大級。両社の企業価値を合わせるとおよそ340億ドルに上り、業界トップのアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)やカーギルに迫る規模となる。
バイテラの株主はブンゲの約6560万株(62億ドル相当)と現金20億ドル前後を受け取る一方、ブンゲはバイテラの債務98億ドルを引き受ける。
新会社の持ち分はブンゲがおよそ70%、バイテラが残り30%程度で、統合手続きは来年半ばに完了する見通しだ。
ブンゲのグレッグ・ヘックマン最高経営責任者(CEO)はインタビューで「両者は極めて補完的な関係にある。今回の資産や事業チームの適合性と戦略的なメリットは、われわれが長年目指してきたものだ」と語った。
ただブンゲは既にオイルシード加工分野で世界最大手となっており、この事業とバイテラの圧搾事業が一体となることを巡り、カナダやアルゼンチンなどの規制当局が厳しい目を向ける可能性がある、と複数のアナリストは警告している。
カナダの独占禁止当局の広報担当者は、両社の統合計画を審査すると表明した。アルゼンチン政府は、競争担当部門にはまだ計画の正式な通知が届いていないと述べた。
米司法省と欧州連合(EU)欧州委員会はコメント要請に回答していない。
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