英シェル、株主還元強化へ　30年まで安定的な石油生産維持

[ロンドン １４日 ロイター] - 英石油大手シェルは配当と自社株買いを強化する方針を示した。また、２０３０年まで安定的な石油生産を維持するとした。

１４日に発表された新しい財務フレームワークによると、営業キャッシュフローに対する株主還元の比率を２０─３０％から、３０─４０％に引き上げた。

これには１５％の増配と、第２・四半期から始まる自社株買いプログラムの規模を最近数四半期の４０億ドルから５０億ドルに引き上げることが盛り込まれている。

２４年と２５年の設備投資は年間２２０億─２５０億ドルとし、２３年計画の２３０億─２７０億ドルから減らす。

発表文で「顧客が必要とする安全なエネルギーを将来にわたって提供するために投資すると同時に、低炭素の未来で勝つためにシェルを変革している」と説明。「パフォーマンス、規律、簡素化がわれわれの指針になる」とした。

シェルは５０年までに実質排出ゼロ企業になるという目標をあらためて示した。

また、世界最大の液化天然ガス（ＬＮＧ）事業者としての地位を守るため天然ガス事業を成長させるとした。