- 2023/06/14 掲載
午後3時のドルは小幅安140円前半、米FOMC控え持ち高調整
ドル/円は前日のニューヨーク市場終盤(140.21/22円)から小幅に下落し、午後3時時点では140.10/12円付近で取引されている。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を控えて持ち高調整のドル売りが優勢となった。ただ、株高でリスク選好の流れから円売り圧力も強く、ドルは底堅さを維持した。
東京時間は140円前半で主な取引を開始。仲値にかけて実需の売り買いが交錯した後、時間外取引の米金利の低下を背景にドルは一時、139.95円付近まで弱含んだ。日経平均株価が一時600円超まで上昇するなど堅調な推移が続いたことから、クロス円を中心に円売り圧力がかかり、ドルは底堅さを維持した。
前日発表された5月の米消費者物価指数(CPI)については「インフレ鈍化の兆しはみえるものの、水準自体は高く、2%に目標に向かって下がりきるかは不透明だ」(国内金融機関)とみられ、「先行きの利下げ観測が後退し、ドル/円は上がりやすい環境」(同)だという。
米CMEグループのフェドウオッチによると、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での金利据え置き確率は9割となった一方、7月のFOMCでの追加利上げ確率は6割となった。また、11月や12月会合での利下げ確率が一段と低下した。
今晩の米FOMCでは政策金利が据え置かれる公算が大きい。同日公表される政策金利の先行き予測(ドットチャート)やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見に注目が集まっている。
りそなホールディングスのエコノミスト、村上太志氏は「パウエル米FRB議長はタカ派姿勢を崩せず、利下げについての言及はないのではないか。ドットチャートについてはFRB内で見方が割れる可能性があり、あえて引き上げないという形で調整する可能性もある」との見方を示した。
また解散・総選挙の思惑がくすぶる中、足元では日銀の政策修正期待が後退している。追加利上げに踏み切った豪中銀やカナダ中銀、タカ派的な発言が目立つ英中銀との金融政策の方向性の違いが意識されやすい。
クレディ・アグリコル銀行の資本市場本部シニア・アドバイザー、斎藤裕司氏は「クロス円を中心に円売りが続く」と指摘し、「ドル買い材料が頭打ちとなったとしても、ドル/円は下がりにくい」との見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 140.10/12 1.0775/79 150.98/02
午前9時現在 140.14/16 1.0788/92 151.18/22
NY午後5時 140.21/22 1.0791/95 151.32/36
関連コンテンツ
関連コンテンツ
PR
PR
PR