- 2023/06/15 掲載
貿易収支、5月は1兆3725億円の赤字 輸出プラスも伸びは鈍化
[東京 15日 ロイター] - 財務省が15日発表した貿易統計速報によると、輸出から輸入を差し引いた5月の貿易収支額は1兆3725億円の赤字となった。赤字は22カ月連続。輸出は対前年同月比でプラスを維持したが、伸び率そのものは鈍化した。
ロイターが公表前にまとめた予測中央値は1兆3319億円の赤字で、公表された収支額は予想に沿った内容だった。
貿易収支のうち、輸出は、前年同月比0.6%増の7兆2926億円となった。プラスは27カ月連続で、同省によると、米国向けの自動車や建設用機械がプラスに寄与した。もっとも伸び率はプラスを続ける27カ月の中でもっとも低く、海外経済の先行き不透明感が影響している可能性がある。
市場では「米欧経済の減速の影響が今年に入って表れ始め、輸出増加の勢いが落ちている。自動車の持ち直しが全体をけん引できるかが今後の焦点となる」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)との声が出ている。
5月統計によると、対米輸出や欧州連合(EU)向けでは対前年同月比でプラスを維持したが、中国やアジア向け輸出は引き続きマイナスだった。対中輸出は前年同月比3.4%減と、6カ月連続の減少だった。
品目別では鉱物性燃料や半導体製造装置などの輸出がマイナスに寄与した。
一方、輸入は前年比9.9%減の8兆6651億円だった。前年比マイナスは2カ月連続。
*財務省の発表資料は以下のURLをクリックしてご覧ください。http://www.customs.go.jp/toukei/latest/index.htm
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