- 2023/06/15 掲載
中国株ETFに資金流入、投資家の一部が逆張り
[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米上場中国株で構成する上場投資信託(ETF)の一部のオプションはこの数日、値上がりを見込む投資家の資金が流入し、出来高が膨らんでいる。中国の経済指標がさえず、年初にパンデミック後の中国経済再開に期待を掛けた投資家の間で失望感が広がっているが、一部の投資家がこの機会を捉えて逆張りに動いたため。
「iシェアーズMSCI中国株ETF」と「iシェアーズ・トラストチャイナ・ラージキャップETF」の中国株ETF2本はそれぞれ1月の高値から16%、14%低下。海外上場のインターネット関連中国企業に連動する「クレーンシェアーズCSIチャイナ・インターネットETF」も1月の高値から19%下落している。
しかし強気の取引が主な要因となって、クレーンシェアーズCSIチャイナ・インターネットETFのオプションの出来高は14日に22万4000枚と、1日平均の約3倍に急増。あるトレーダーは株価が2024年1月半ばまでに足元より20%近く高い35ドル超の水準に上昇すれば利益が得られるコールオプション(買う権利)を約4万枚購入した。
他の中国株ETFでもこのところ強気の取引が相次いでいる。
野村の株式デリバティブ担当マネジングディレクター、アレックス・コソグリャドフ氏は、「中国市場再開時ほどの勢いはないが、根底にはポジティブなセンチメントが残っており、投資家はオプションを通じてETFの上昇に備える手段を模索している」と述べた。
オプション市場の予想変動率(インプライドボラティリティー)が低下していることも強気の取引が台頭する要因の1つになっている。
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