- 2023/06/26 掲載
ワグネル反乱、ドルや米国債など安全資産買いも
オーストラリア・コモンウェルス銀行のジョー・カプルソ氏は「(反乱は)市場が休みの間に始まって終わったため、即座の反応はなかった」が、「多分、決着したわけではない。新たな動きや状況の悪化があれば、ドルと円の支援材料になりそうだ」と話した。
ロシアが主要なエネルギーと穀物の供給国であることを踏まえ、一部の投資家は米国債などの安全資産や、コモディティ価格への影響を注視している。
TDセキュリティーズの米金利戦略責任者、ゲンナジー・ゴールドバーグ氏は「ロシアの指導体制を巡る不確実性がくすぶり続ければ、投資家は安全資産に殺到するかもしれない」と話した。
LPLフィナンシャルのチーフ・グローバル・ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「市場は通常、進行中で不確実な出来事には十分に反応できない」と指摘。「仮に不確実性が一段と高まれば、米国債と金に買いが入り、円は上昇しやすい」と語った。
アーガイル・ヨーロッパのグローバル投資ストラテジスト、アラステア・ウィンター氏は、ワグネルが首都モスクワへの進軍をすぐに停止したため、市場は今のところ強い反応を示さないかもしれないが、「プーチン大統領の立場が弱まったのは明らかであり、今後さらに展開があるだろう」との見方を示した。
マネックス(ワシントン)のトレーディング担当ディレクター、ジュアン・ペレス氏は、「(ロシア)軍が母国をクーデターから守るためにウクライナから引き揚げれば、(下半期には)ユーロに資金が流入するだろう」と予想した。
フォーダム・グローバル・フォアサイトの創設者、ティナ・フォーダム氏は、目先は市場への影響はほとんどないと予想。ただ、今回の事態で「ロシア国内の緊張が高まり、市場を動かすイベントに発展しかねない」との警戒感が市場関係者の間で高まっていると話した。
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