- 2023/06/26 掲載
米銀行ストレステスト、健全性確認へ 金融不安響かず
今春はシリコンバレー銀行など3つの銀行が破綻した。FRBの連続利上げを受けて保有する米国債に評価損が生じ、これが保険対象にならない預金の大量流出を招いた。
ストレステストは通常、シティグループやバンク・オブ・アメリカなど大手行に最も注目が集まるが、金融不安がくすぶる中、キャピタル・ワンやUSバンコープなど規模の小さめな銀行にも関心が寄せられそうだ。
昨年の審査では、不況を想定した場合に対象行全体で6120億ドルの損失が生じると試算した。それでも、自己資本比率は最低水準の約2倍を維持すると推計した。
今年は失業率が6.5%ポイント急上昇する不況を想定。昨年の5.8%ポイントより大幅だ。実体経済の拡大によって審査内容が厳しくなるからだ。
RBCのアナリストは、今年は商業用不動産向け融資が融資関連損失の主因になると予想。一部の銀行は自己資本の上積みを求められる可能性がある。景気の先行き不透明感といった要因も加わるため、銀行は今年配当にやや慎重になるだろうと指摘した。
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