- 2023/06/27 掲載
中国企業の海外上場規則、責任の所在など不透明=証券業界団体
中国は海外上場について長年放任の姿勢を取ってきたが、中国証券監督管理委員会(証監会)が3月31日に規則を施行した。
ASIFMAの株式・ポストトレード部門のマネジングディレクター、リンドン・チャオ氏はロイターに対し、バンカーや弁護士、会計士は、海外上場から3日以内に証監会に作業の「誠実さ、正確性、完璧さ」を約束する必要が生じたが、約束の主体が誰なのかを巡って不安が募っていると述べた。
ASIFMAは最近の会合で証監会に懸念を伝え、証監会からは解決策を示すべく努力するとの約束が得られたとチャオ氏は語った。
証監会はまた2月末に出した機密保持規則で、上場準備の過程で銀行などが中国国内で作成した「ワーキングペーパー」を国内で保管するよう定めた。チャオ氏は、この書類の定義もあいまいであり、主に書類保管の責任を巡り、投資銀行や法律事務所の間で論争に発展していると説明した。
さらに、完全に国内で情報を保管することはニューヨークや香港などのオフショア当局の要件に反すると指摘。
「世界から資本を求める必要のある中国企業にとって良いことではない」と述べた。
チャオ氏によると、証監会は香港の金融市場監督当局と協議を行っており、問題の解決に楽観的だという。
証監会は現時点でロイターのコメント要請に応じていない。
ASIFMAには投資銀行大手のゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、UBSをはじめ、170以上の金融機関が加盟している。
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