ＥＣＢ当局者、7・9月利上げ休止の可能性小さいとの判断

[シントラ（ポルトガル） ２７日 ロイター］ - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）の政策当局者は、７月と９月の両理事会で利上げを一時停止するに十分なインフレ緩和の証拠を得られるとは考えていない。

ポルトガルのシントラで開かれた国際金融会議「ＥＣＢフォーラム」で７人の当局者から話を聞いたところ、ユーロ圏経済に低迷の兆候があるにもかかわらず、大半は７月と９月の両理事会で再び金利を引き上げるとの見通しを示した。９月の利上げ休止の可能性を示唆したのは１人だけだった。

別の１人は、９月の理事会で預金ファシリティ金利を４．０％に引き上げる可能性が高いと述べた。

ＥＣＢの広報担当者はコメントを控えた。

ＥＣＢのラガルド総裁はこのフォーラムで、ユーロ圏のインフレは新たな段階に入り長く続く可能性があるとして、ＥＣＢは利上げ打ち止めを宣言せず引き締め政策を維持する必要があるとの見解を示した。

ラガルド総裁の講演後、市場はＥＣＢが年内に預金ファシリティー金利を４．０％に引き上げるとの観測を強め、利下げ観測は２０２４年後半まで後退させた。