ＥＣＢ、7月以降も利上げ必要な可能性＝スロバキア中銀総裁

[シントラ（ポルトガル） ２８日 ロイター] - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会メンバーのバスレ・スロベニア中銀総裁はユーロ圏のインフレは根強いため、７月以降も利上げが必要かもしれないとの見解を示した。

ＥＣＢフォーラムの合間にロイターに語った。

「インフレの持続性を踏まえると、（７月の）次回会合でも金融引き締めを続ける必要がある」とし「その先もデータ次第だ」と述べた。

だが９月の理事会については、追加利上げの必要性を裏付けるデータよりむしろ利上げが不要なことを示すデータを確認しなければならないとして、利上げに傾いていることを示唆した。

ユーロ圏では製造業が不況に陥っているが、周辺国は好調なほか、サービス業は観光シーズンを前にして活況を呈している。

バスレ氏は「こうした状況は成長率がわれわれの直近の予測と大きく異ならないことを示している」と述べた。

「企業の利益率が低下し、賃金上昇の影響は一部相殺されるという期待には大きなリスクがある」と指摘。「労働市場は力強く消費は底堅い。需要が旺盛で利益率が低下せず、企業は価格決定力を維持する可能性がある」と語った。