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  • 2023/07/06 掲載

英中銀、インフレ兆候に気付くのが遅すぎた=元高官

ロイター

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[ロンドン 5日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)の元高官2人が5日、英中銀は新型コロナウイルス禍後のインフレ急騰の兆候に気付くのが遅すぎたとの見解を示した。

チャーリー・ビーン元副総裁と金融政策委員会のメンバーだったスシル・ワドワニ氏は、コロナ禍からの景気回復の兆しがあったにもかかわらず、英中銀が巨額の国債買い入れを続けたことを問題視した。

2000年から08年まで英中銀のチーフエコノミストを務めた後、副総裁を6年間務めたビーン氏は5日の議会で「中銀は刺激策を解除する必要に気付くのが明らかに遅かった」と発言。国債買い入れは、金融市場が混乱していたパンデミック初期には正当化されたが、「必要以上に長く続けたことが問題だ」と語った。

英中銀はパンデミック中に英国債の保有額を2倍以上となる9000億ポンド(1兆1400億ドル)近くに増やした。

中銀当局者は2021年9月に政府の雇用支援策が終了した際、景気刺激策を縮小する前に国内経済がショックに見舞われないことを確認したい考えを示していた。

しかしビーン氏は、特に50万人の離職が明らかになり、経済におけるインフレ圧力が高まった時点で景気刺激策を継続する根拠は弱かったと指摘。「あの時点でもう少し迅速に政策スタンスを変えるべきだった」と述べた。

英中銀は2021年12月にパンデミック後初めてとなる利上げを実施。利上げ開始は他の主要中銀よりも早かったが、その後の利上げペースは米連邦準備理事会(FRB)よりも緩やかだった。

英国のインフレ率は2022年10月に11.1%と41年ぶり高水準を記録。今年5月でも8.7%と高止まりしている。

一方、1999年から2002年まで金融政策委員会メンバーだったワドワニ氏は、21年初頭には英国内外でインフレ期待が高まっている兆候があり、英中銀はマネーサプライの伸びにもっと注意を払うべきだったと指摘。「ここ数年、金融政策委員会の何人もの元メンバーが公の場でインフレリスクへの懸念を口にしていたにもかかわらず、英中銀が元メンバーの考えは古いと見なし、十分な注意を払わなかったことが疑問だった」と語った。

ビーン氏は、FRBや欧州中央銀行(ECB)など他の中銀も、過去10年間は景気刺激策に注力してきたため、利上げをためらいすぎていたと指摘。「インフレ率の大幅上昇の危険性と、パンデミック期に注入された『過剰』と思える金融刺激策の一部を撤回する必要性に目を向けるには、どの中銀も遅すぎた」と述べた。

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