• トップページ
  • 全固体電池、開発が本格化=EVで「ゲームチェンジ」―国内基盤強化へ官民総力

  • 2023/07/14 掲載

全固体電池、開発が本格化=EVで「ゲームチェンジ」―国内基盤強化へ官民総力

時事通信社

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。


国内自動車大手が、次世代の車載バッテリーとして期待される「全固体電池」の開発を本格化させている。電気自動車(EV)の性能を飛躍的に向上させるとされ、EVの市場シェアで後れを取る日本勢の巻き返しに向け、国も資金支援に乗り出した。官民の総力を挙げて国内での生産基盤を確立し、経済安全保障上も重要となる自動車産業への安定供給を目指す。

「『ゲームチェンジャー』になり得る。技術を手の内に入れなければならない」。全固体電池について、自動車大手首脳は、EVを巡る国際競争の盤面をひっくり返す重要技術として、実用化に向けた研究開発の重要性を力説する。

全固体電池は、現在主流の液体リチウムイオン電池よりも、1回の充電で走行できる航続距離が約2倍に延び、充電時間は3分の1に短縮できるとされる。調査会社の富士経済(東京都)によると、2040年の世界市場規模は21年比で1072倍の3.8兆円。西村康稔経済産業相も競争力強化へ「しっかりとした技術を保有したい」と話す。

局面転換へ動いたのはトヨタ自動車。6月には、早ければ27年の実用化に向けて開発を加速する方針を表明。これに呼応し経産省も関連投資を含む最大1178億円の補助金支給を発表した。

ホンダも、20年代後半のモデルに採用を想定。日産自動車も28年度までに自社製の全固体電池搭載のEVを投入する方針で、内田誠社長は「量産へ課題はあるが、手応えは感じている」と語る。

液体リチウムイオン電池を巡り、日本は10年代前半にかけて世界をけん引したが、コスト競争で優位に立つ中国と韓国に市場の大半を握られた。全固体電池でも開発競争は激化しており、海外勢では中国大手の上海汽車集団(上海市)、独フォルクスワーゲン(VW)などが投資を加速。既に「次の時代」(内田氏)に向けた覇権争いが始まっている。

EVに詳しい野村総合研究所の風間智英氏は欧州や中国を念頭に「EV市場のブロック化が進んでいる」と指摘。「市場規模が小さい日本は、米国やEV普及途上の東南アジアと『仲間づくり』を進め、量産効果を高めるべきだ」と強調した。

【時事通信社】

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます