- 2023/07/14 掲載
仮想通貨が上昇、規制・投資環境に変化
米連邦地裁が13日、リップル社の仮想通貨XRPについて一般投資家に販売される場合は「有価証券」に該当しないとの判断を示したことや、米資産運用大手ブラックロックが先月、ビットコインの現物ETF(上場投資信託)の承認申請を行ったことなどが背景だ。
ビットコインはビットスタンプ取引所で昨年6月以来の高値となる3万1818ドルに上昇。年初からの上昇率は90%以上、過去1カ月で30%近く値上がりしている。
時価総額2位の仮想通貨であるイーサも3月以来の上昇率を記録。XRPは73%急騰した。
仮想通貨運用会社アストロノート・キャピタルのマシュー・ディブ最高投資責任者は「規制環境が変わりつつある。過去24時間の動きを見る限り、良い方向に変わる可能性がある」と指摘。
デジタル資産のマーケットメーカー、キーロックでアジアのビジネス開発を統括するジャスティン・ダヌタン氏も「リップルの投資家は規制上の扱いが明確になるのを待っていた」とし、今回の判決は文言がやや不明確だが「恐らく判例として扱われるだろう」と述べた。
市場では、アルトコインのソラナ、マティック、ステラも15─50%上昇。仮想通貨取引所コインベースの株価も24%値上がりした。
仮想通貨ヘッジファンドのアルト・タブ・キャピタルのグレッグ・モリッツ最高執行責任者(COO)は「中央集権型の仮想通貨が有価証券でないとすれば、米商品先物取引委員会(CFTC)が業界の主な規制機関となる可能性が高いのではないか。これは業界の大半の人が望んでいることだろう」との見方を示した。
市場関係者によると、アルトコインの流動性は低いが、ビットコインとイーサの流動性は着実に改善している。
オーストラリアのブローカー、ペッパーストーンの調査責任者クリス・ウェストン氏は「業界ではずっと悪いニュースが続いていた。久しぶりに良いニュースが相次ぎ、市場が勢いづいている」と述べた。
関連コンテンツ
関連コンテンツ
PR
PR
PR