- 2023/07/18 掲載
豪中銀「明らかに制約的」で政策据え置き、成長にリスク=議事要旨
[シドニー 18日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は18日、今月開催した理事会の議事要旨を公表した。政策が明らかに制約的で、家計の逼迫が急激な景気減速と失業率の上昇につながるリスクがあることから政策金利据え置きを決定したと明らかにした。
ただ、家賃上昇や生産性低下、電気料金の上昇などによるインフレへの影響がまだ十分に把握できていないため、インフレ抑制に依然として政策引き締めが幾分必要になる可能性があると警告した。
中銀は4日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを4.10%に据え置いた。
議事要旨によると、25ベーシスポイント(bp)の利上げも検討された。
議事要旨は「見通し不透明感とこれまでの大幅な利上げを考慮し、理事会は金利を据え置いて8月の会合で状況を再評価することで合意した」とした。
金融政策スタンスはすでに制約的で、低金利で固定された住宅ローンの多くが今後満期を迎えることから、金融状況はさらに引き締まる見通しだ。
市場は年末までに25bpの利上げを完全に織り込んでいるものの、8月会合については金利据え置きに傾いている。
中銀は議事要旨で、インフレ鈍化が中期的なインフレ期待上昇リスクを軽減すると指摘した。
また、失業率がインフレ押し下げに必要な水準とされる約4.5%を超えて上昇する可能性を踏まえ、経済成長が予想以上に減速するリスクもあるとした。
「家計消費の底堅さがかなり不透明で、家計逼迫が現在の予想よりも急激な消費鈍化につながる可能性に注目した」という。
理事会はインフレ、世界経済、労働市場、家計消費に関する今後のデータ、最新のスタッフ予測、リスク評価の見直しを待って、8月に状況を再評価することで合意した。
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