- 2023/07/19 掲載
不合理な目標、不正の温床=ノルマ圧力も、調査委が非難―ビッグモーター
不合理な目標、経営陣に無批判に服従。中古車販売大手ビッグモーター(東京)の保険金不正請求について、外部弁護士による特別調査委員会は18日に公表した報告書で一連の行為を厳しく非難した。過大な営業ノルマも不正の温床になっていた。
「もっぱら工賃を増額する目的で不要な塗装作業が行われていた」。調査委の報告書はこう指摘した。本来必要のない板金修理を施したり、修理のために運び込まれた車に工具で傷を付けたりする手口も横行していた。
不正は隠語で「@(アット)」と呼ばれ、上層部は修理費用として1台当たり14万円前後のノルマを要求していた。達成できない工場長は会議で叱責され、次第に「プレッシャーとなり、不適切行為に手を染めるようになった」と分析した。
工場長の降格処分も繰り返された。弁解の機会もなく、基本給の大幅な減額や転勤を命じられるケースがあったという。報告書は「不条理な上命下服を強いる企業風土が一連の原因の一つとなった」と断じた。
国土交通省は一連の不正に関する聴取を実施する方針だ。同省関係者は「こういう手口は聞いたことがない。法令違反に当たるかどうかを調べなければならない」と語った。
【時事通信社】
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