ユーロネクストの穀物が一段と高騰、ロシアの黒海船舶航行制限で

［パリ　１９日　ロイター］ - パリを本拠とするユーロネクスト取引所で１９日、穀物価格が一段と高騰した。

ロシア国防省がこの日、黒海経由でウクライナの港に向かう全ての船舶について２０日午前０時以降、軍事関連物資を積んでいる可能性があるとみなすと表明し、ウクライナへの船舶入港を厳しく制限する方針を示したため。

製粉小麦先物の最期近９月限は一時４月１９日以来の高値となるトン当たり２５６．５０ユーロに達し、終値は７．８％高の２５２．７５ユーロ。トウモロコシ先物の最期近８月限もトン当たり２５１．００ユーロと３カ月ぶりの高値まで跳ね上がった後、５．７％高の２５０．５０ユーロで引けた。

黒海経由で輸出される穀物とオイルシードの半分以上はトウモロコシが占めている。

あるトレーダーは、ロシアが黒海を通じたウクライナ産穀物の輸出合意から離脱し、オデーサを再び攻撃した上に、この船舶入港制限まで打ち出したことで、市場は対処しきれなくなっているとの見方を示した。