- 2023/07/20 掲載
ネットフリックス第2四半期、売上高が予想下回る 契約者は増加
[ロサンゼルス 19日 ロイター] - 米動画配信サービス大手ネットフリックスが19日発表した第2・四半期決算は売上高が市場予想を下回った。これを受けて時間外取引で株価は9%近く下落した。
第2・四半期は契約者数が増加し、利益も市場予想を上回ったものの、売上高が失望を誘った。第3・四半期の売上高見通しも予想に届かなかった。
動画配信の競争が激化し、米国で市場が飽和状態に近づく中、ネットフリックスは新たな収益源を模索し、昨年11月に広告付きの低価格プランを導入。今年5月には多くの国でアカウント共有を有料化した。
同社は今年下半期に売上高の伸びが加速するとの見通しを示した。また、コンテンツを充実させ、収益の底上げを目指すとした。
株主への書簡で「今年は着実な進歩を遂げているが、成長を再び加速させるためにやるべきことはまだある」と述べた。
第2・四半期の希薄化後1株当たり利益は3.29ドルで、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の2.86ドルを上回った。
契約者は約590万人増え、増加幅は市場予測(約190万人増)を上回った。6月末時点の契約者数は2億3840万人に達した。
売上高は前年同期比2.7%増の82億ドルと、市場予想の83億ドルを小幅に下回った。
第3・四半期の売上高見通しは85億ドルとした。市場予想は87億ドル。
フーバー・リサーチ・パートナーズのアナリスト、クレイグ・フーバー氏は、広告付きプランやアカウント共有対策について一部投資家が過度に強気になっていた可能性があると指摘した。
第2・四半期に契約者は増加したが、1契約者当たりの売上高は3%減少した。低料金プランを提供する国で新規契約が多かったことが一因という。
ネットフリックスは、広告付きプラン契約者が依然として会員ベースのごく一部にとどまっており、現時点で広告収入の規模は小さいと指摘。スペンサー・ニューマン最高財務責任者(CFO)は「(売上高の)10%に達するにも、まだ長い道のりがある」と述べた。
米ハリウッドでの脚本家や俳優によるストライキの影響も懸念される。ストにより多くの映画やテレビ番組の製作が中断している。ただ、米国外でのコンテンツ製作が同社にとり有利になっているとの指摘もある。
2023年のフリーキャッシュフローの見通しは、従来の35億ドルから50億ドルに引き上げた。製作中断を受けてコンテンツへの支出が減ることが一因という。
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