ニデックが一時9％高、4―6月決算を好感　ＥＶ関連黒字転換

［東京　２１日　ロイター］ - ニデックが急伸し、一時９％高に上昇した。同社は２０日、２０２３年４―６月期の連結営業利益（国際会計基準）が前年同期比３４．７％増の６０１億円だったと発表し、手掛かりになった。四半期ベースで過去最高益を更新した。

前期に実施した構造改革によって固定費を大幅削減、原価改善も進み、利益を押し上げた。市場では「素直に好感している。株価は底入れから上方向に抜けてきており、先行き中国回復という話が出てくればもう一段高もあり得る」（国内運用会社のファンドマネージャー）との見方が聞かれる。

モーターと減速機、インバーターを一体化したＥＶ用駆動モジュール「Ｅ－Ａｘｌｅ」（電動アクスル）が黒字に転換し「好印象を強めた」（国内証券のストラテジスト）という。前提為替レートはドル／円が１２０円と足元より円高となっており、為替面からの業績上振れへの思惑もある。

通期見通しは２２００億円で維持した。ＩＢＥＳがまとめたアナリスト２１人の通期見通しのコンセンサス予想平均値は２１１１億円だった。