中銀デジタル通貨、世界の投資専門家の支持限定的＝調査

[ロンドン ２６日 ロイター] - 証券アナリストの世界団体であるＣＦＡ協会が実施した中央銀行デジタル通貨（ＣＢＤＣ）に関する調査で、ＣＢＤＣ導入への支持が限定的で、その機能について理解も薄いことが明らかになった。

調査に回答した４１５０人のうち、ＣＢＤＣを導入すべきとの回答は全体の４２％にとどまった。

バハマやナイジェリアを含む国がＣＢＤＣを導入済みで、世界経済の９８％を占める約１３０カ国が導入の是非を検討している。

ＣＦＡ協会のオリビエ・ファインズ氏はロイターに「金融分野に精通する協会メンバーでさえ、ＣＢＤＣについてほとんど理解していない」と指摘。ＣＢＤＣのメリットについて「懐疑的な見方が一般的」で、とりわけオンラインやスマートフォンで簡単に決済ができる先進国で懐疑論が強いと説明。

先進国市場でＣＢＤＣが好ましいとの回答の割合は３７％にとどまり、新興国市場の６１％を大幅に下回った。

米国での支持は３１％、欧州連合（ＥＵ）が４５％だった。

中国は対照的に７０％と支持が高く、インドでも６６％だった。中国人民銀行（中央銀行）は現在、世界最大のＣＢＤＣ実証実験を進めている。