英スタンチャート、10億ドルの自社株買いへ　上半期は20％増益

［香港　２８日　ロイター］ - 英金融大手スタンダード・チャータード（スタンチャート）は２８日、上半期の税引前利益が２０％増加したと発表した。金利上昇と金融市場関連事業の好調ぶりが利ざやを押し上げた。

また、１０億ドル規模の自社株買いも発表した。

上半期の法定税引前利益は３３億２０００万ドルで、アナリスト予想平均の３１億８０００万ドルを上回った。前年同期は２７億７０００万ドルだった。

ビル・ウィンターズ最高経営責任者（ＣＥＯ）は声明で「外部のマクロ経済の逆風と銀行セクターにおける最近の課題に留意している。だが、当行のバランスシートは強固で、当行は目標を達成するための適切な戦略、ビジネスモデル、野心を備えている」と述べた。

２０２３年の増益率予想は従来の１０％から１２─１４％に上方修正した。

インフレでコストが増加したものの、利益がコスト以上に増加した。上半期のコスト・インカム・レシオは３％ポイント改善し６１％。

トランザクションバンキング業務の利益は９２％増の２８億６０００万ドル。キャッシュマネジメント業務の利益は１６６％増。有利な金利環境が寄与した。

金融市場業務の利益は２８億ドルと記録的な高水準。エネルギー価格の変動で好調だった前年同期から４％増加した。