米バイオジェン、希少疾患薬手掛けるリアタを65億ドルで買収へ

［２８日　ロイター］ - 米バイオ医薬品大手バイオジェンは２８日、希少疾患薬を手掛ける米リアタ・ファーマシューティカルズを約６５億ドルで買収することに合意したと発表した。

１株当たりの買収価格は１７２．５０ドルで、直近終値に５８．９％上乗せした水準。債務を含めたリアタの評価額は約７３億ドル。

バイオジェンは今回の買収によってリアタが開発した遺伝性の希少疾患「フリードライヒ運動失調症」の治療薬、「スカイクラリス」を取り込む。

スカイクラリスは同失調症の初めての治療薬として当局から承認を獲得済みで、年間の治療コストは定価で３７万ドル。米国では５万人に１人程度の割合でフリードライヒ運動失調症を発症する。リフィニティブのデータによると、スカイクラリスの売上高は２０２９年までに１３億ドルに達すると予想されている。

バイオジェンのクリストファー・ヴィーバッハー最高経営責任者（ＣＥＯ）は声明で、「バイオジェンには世界中の患者に向けてスカイクラリスの供給を加速させる基盤が整っていると確信している」と強調した。