- 2023/10/02 掲載
伊が23年国債発行予定額引き上げ、財政悪化や復興基金受領遅れで
[ミラノ/ローマ 30日 ロイター] - イタリア政府は9月29日、グロスベースの今年全体の国債発行額見通しを年初時点の3100億-3200億ユーロから3330億ユーロに引き上げた。財政状況悪化や、欧州連合(EU)の復興基金からの拠出分の受け取りが遅れているためだ。
ユーロ圏主要国で国債発行額見通しを上方修正したのはイタリアだけ。ドイツは第4・四半期の要調達額を引き下げ、フランスは今年の国債発行計画を据え置いている。
イタリアの公的債務の対国内総生産(GDP)比は、最新見通しで2023―26年まで140%前後のまま変わらず、EUの財政ルールで求められている60%まで低下する道筋は見えていない。
復興基金の拠出を巡って、EU欧州委員会が設定した条件の達成が難しくなっていることが、イタリア財政の資金繰り悪化につながっている。
JPモルガンは顧客向けノートで、第2回拠出金の受け取りの遅れで一時的な資金不足を補うための国債発行が増えることになるとの見方を示した。
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