- 2025/05/20 掲載
午前の日経平均は反発、一時400円高 米格下げ後の波乱なく買い戻し
[東京 20日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比192円93銭高の3万7691円56銭と反発した。米国債格下げの市場影響を警戒して前日に下落していたが、米市場が波乱とはならなかったことで買い戻しが優勢となった。市場の関心は日米交渉の行方に移っており、買い一巡後は伸び悩んだ。
日経平均は224円高で寄り付いた後、一時423円高の3万7921円81銭に上げ幅を拡大した。ドル/円が一時145円半ばに上値を伸ばし、先物が主導する形で為替に追随する動きとなった。市場では「朝方の上昇は意外に強かった印象があり、押し目買い意欲の強さがうかがえる」(ちばぎんアセットマネジメントの森田潤調査部長)との声があった。
一方、きょうから主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議(22日まで、カナダ)が開かれる中、市場の目線は日米交渉に向かっており、手掛けにくさも意識された。朝方の取引が一巡した後は、ドル/円が144円台後半へと円高方向に振れると日経平均も伸び悩んだ。
市場では「新規の買い材料があるわけでもなく結局、上昇幅は前日安の反動の範囲にとどまっている」(ちばぎんAMの森田氏)との受け止めが聞かれた。大型株中心の物色となり、東証プライム市場では値下がり銘柄数が値上がりを上回った。
TOPIXは0.32%高の2747.20ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0170億7000万円だった。東証33業種では、値上がりは非鉄金属や輸送用機器、サービスなど14業種、値下がりは繊維製品や金属製品、電気・ガスなど19業種だった。
アドバンテストが堅調だったほか、安川電機などFA(ファクトリーオートメーション)関連の一角が大幅高だった。株式非公開化に関連して続報のあった豊田自動織機は上場来高値を更新した。一方、セブン&アイ・ホールディングスや任天堂はさえなかった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが523銘柄(32%)、値下がりは1046銘柄(64%)、変わらずは61銘柄(3%)だった。
PR
PR
PR