- 2025/05/22 掲載
大手賃上げ率、5.38%=25年春闘、2年連続の高水準―経団連1次集計
経団連は22日、大手企業の2025年春闘の回答・妥結状況(第1回集計、17業種97社)を公表した。定期昇給を含む月例賃金の引き上げ率は5.38%(1万9342円)となり、前年(5.58%、1万9480円)に続き、2年連続で大幅な賃上げが実現した。
引き上げ幅が3年連続で1万円を上回ったのは1990年代前半以来。最終集計は7月下旬に公表する予定。
経団連は「物価高や人材確保への対応の観点で賃上げが広く検討された結果だ」(労働政策本部)と分析。「力強い賃上げのモメンタム(勢い)の定着は確信に近づいた」(同)と評価した。
業種別では、17業種中、10業種で前年の引き上げ率を上回った。情報通信が7.97%、建設が5.64%、鉄道が5.47%となるなど、人手不足を背景に非製造業の伸びが目立っている。製造業は非鉄・金属が6.21%、化学が5.84%、自動車は4.72%だった。
今後については「トランプ関税など業績への懸念材料は増えているが、企業が『人への投資』を重視し、生産性を向上させることで、物価を上回る賃上げが根付くことを期待する」(同)としている。
調査は22業種の大手244社が対象。期限までに回答のあった97社の組合員平均などを集計した。
【時事通信社】
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