• 2025/06/05 掲載

倉庫業界、収入減に危機感=備蓄米放出で事業継続に不安

時事通信社

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。


政府が随意契約などを通じて、備蓄米の放出を加速させる中、備蓄米を保管・管理する倉庫業界からは、収入減少や出庫作業の負担増に不満が強まっている。再び備蓄量を積み増すスケジュールも見通せない中、「他の貨物への切り替えを検討せざるを得ない」(倉庫会社)と事業継続をためらう声も出始めた。

石破茂首相は2日の参院予算委員会で「いざという時に保管していただける所がないのは、食料安全保障上も懸念すべきことだ」と憂慮。小泉進次郎農林水産相も3日の記者会見で「備蓄米が保管されていない状態でどのような対応が可能か、省内で検討していきたい」と話し、対策を急ぐ構えだ。

政府備蓄米は全国約300カ所で保管されており、コメ産地の北海道や東北地方など東日本に多い。温度や湿度を管理できる定温倉庫で、カビや害虫の発生を防ぎながら、玄米を長期間保存している。

倉庫会社は、コメが倉庫内にある間の保管料が収入源。業界団体の全国定温倉庫協同組合によると、政府が計画する計約61万トンの備蓄米が放出されれば、合計で月額約4億6000万円の保管料を失う。

保管料の減少に加え、急を要する「異例の大放出」で、配送前の確認作業やトラックへの荷積み作業への負担も増大。同組合には「人の配置が大変だ」「事務処理が追い付かない」など、悲痛な声が寄せられている。

定温倉庫は、コメ以外の農産品や電子部品の保管も可能だが、一度他の貨物に転換すれば「保存環境の違いや衛生上の問題で、備蓄米を再び受け入れるのは難しい」(関係者)のが実情。政府の支援が必要だと訴えている。

【時事通信社】

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます