• 2025/06/26 掲載

「平成金融危機」に区切り=SBI新生銀、最後の公的資金完済へ

時事通信社

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。


SBI新生銀行が7月末に公的資金を完済する方針を決めた。バブル崩壊後に巨額の不良債権を抱えた銀行の破綻を防ぐため、国は大手行や地方銀行に公的資金を相次ぎ注入。同行は、当時の返済が残る最後の1行だった。「平成金融危機」への対応が約30年を経て、ようやく大きな区切りを迎えることになる。

日本では1990年代初頭に不動産バブルが崩壊。株価や地価が暴落して企業倒産が相次ぎ、金融機関の不良債権が膨らんだ。97年には北海道拓殖銀行や山一証券が破綻。98年に日本長期信用銀行(現SBI新生銀)と日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)も破綻したことなどを受け、国は預金保護のため、当初反発が根強かった銀行への公金投入に踏み切った。

98~2003年の間、早期健全化法や預金保険法などに基づき、普通株や優先株、劣後ローンなどの形で大手行や地銀に注入された公的資金の総額は、計12兆円超に上る。三菱UFJフィナンシャル・グループなど現メガバンクグループ3社は06年に完済。最大の累計3兆1280億円が投じられたりそなホールディングスや、あおぞら銀も15年に返済を終え、新生銀だけが残されていた。

一方、国は06年以降、地域への円滑な資金供給を目的とした金融機能強化法に基づき、地域金融機関に公的資金を注入してきた。東日本大震災やコロナ禍を経て適用要件が緩和されたが、経営再建が進まず返済のめどが立たない例や、注入先の不正が見過ごされたケースもある。金融庁は、制度再延長の検討に着手したが、厳格な経営監視との両立が一段と求められる。

【時事通信社】

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます