- 2025/07/08 掲載
福島第1の使用済み燃料搬出へ=東電HD、青森の中間貯蔵施設に
東京電力ホールディングス(HD)は7日、福島第1原発事故の際に同5、6号機や共用プール、福島第2原発で貯蔵していた使用済み核燃料を、青森県むつ市の中間貯蔵施設へ搬出する方針を示した。これらの使用済み燃料について「中間貯蔵と再処理は可能」と判断した。
東電HDの小早川智明社長が青森県庁で宮下宗一郎知事と会談。中間貯蔵施設に関する中長期の搬入・搬出計画を提示し、その中で明らかにした。
小早川氏は会談で「事故後の点検や技術評価の結果、中間貯蔵と再処理を行うことは十分技術的に可能だ」と説明、理解を求めた。
宮下氏は面談後、記者団に「しっかりと原子力規制庁の審査を受け、安全性が確認されることが前提だ」と述べた。また、山本知也むつ市長も計画に対し「健全ではない使用済み燃料を受け入れることには反対だ」と語った。
一方、福島第1原発1~4号機の使用済み燃料プールにあった核燃料も、中間貯蔵や再処理する可能性を含め技術的な検討を行うとした。
むつ市にある中間貯蔵施設は、東電HDと日本原子力発電の原発から出た使用済み燃料を再処理するまでの間、最長50年間保管する。健全な使用済み燃料を金属製容器に入れ、自然風で冷やす「乾式貯蔵」を原発敷地外で行う国内唯一の施設。2024年11月に操業を始め、青森県とむつ市は早期の計画提示を求めていた。
【時事通信社】 〔写真説明〕原発から出た使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の中長期計画を巡り、青森県の宮下宗一郎知事(手前)と会談する東京電力ホールディングス(HD)の小早川智明社長(右から2人目)ら=7日、同庁
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