トランプ氏、香港企業による米ＡＶ機器部品メーカーの買収阻止命令

Kanishka Singh

［ワシントン　１１日　ロイター］ - トランプ米大統領は、米ＡＶ機器部品メーカーのジュピター・システムズを香港企業の随鋭国際が買収する計画について、安全保障上の懸念から阻止する命令を発した。米財務省が１１日発表した。

財務省は声明で、この案件を審査していた対米外国投資委員会（ＣＦＩＵＳ）が「随鋭がジュピターを保有すれば、ジュピターの製品が軍事や重要インフラに利用される可能性に関連した国家安全保障上のリスクが生じると認定した」と述べた。

同省は随鋭を中国の法律下で組織された企業と定義している。同社の説明では、クラウド通信サービスを手がけているという。

ジュピターと随鋭は、２０２０年初めに統合に向けた協議に入った。

今回の大統領令は、随鋭に対してこれまでに取得したジュピターの全ての権益と資産を１２０日以内に手放すよう命じている。

ジュピターは大統領令が出されたことは認識しており、現在法務責任者や利害関係者と協議してどのような判断をすべきか検討中だと述べた。